なかにしあかね

作曲家 なかにしあかねさん

ソプラノ/アウトリーチ専門演奏家の永井友梨佳です♩

 

本日ご紹介するのは、作曲家のなかにしあかねさんです。

なかにしあかねさんのプロフィール

東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ大学院にて作曲修士号、キングスカレッジ大学院にて作曲博士号を修める。第66回日本音楽コンクール作曲部門第1位及び安田賞受賞、国際フランツ・シューベルト作曲コンクール入賞ほか、吹田音楽賞、現音新人賞、深尾須磨子作曲賞など入賞、入選多数。(中略)

作曲家、演奏家双方の立場からの「ことばと音楽」についての研究を続け、歌曲伴奏者としても「ベンジャミン・ブリテン歌曲集Ⅰ」(レコード芸術準特選)、(中略)『なかにしあかね歌曲作品集~歌が生まれる』(ALCD-7211音楽現代推薦盤)ほか、充実した活動を行っている。平成17年度文化庁在外研修員として半年間ロンドンにて研修。現在、神戸女学院大学音楽学部教授。宮城学院女子大学非常勤講師。 Handel Festival Japan実行委員。日本作曲家協議会、日本現代音楽協会、日本音楽著作権協会会員。

Sound International Japan プロフィールより抜粋

なかにしさんは、特に合唱曲や声楽曲を多く作曲されています。

ことばがストレートに伝わってくる、みずみずしく感動的なうた達が、私も大好きです。

イギリス音楽(特に英国歌曲)の演奏にも力を注いでおられ、

夫のテノール歌手 辻裕久さんと一緒に、英国歌曲の演奏会も定期的に開催されています。

 

また、父も作曲家で、なかにしさんが小さい頃は父の主宰する合唱団でうたっていたそう。

お姉さんもソプラノ歌手として活躍されています。まさに音楽一家ですね…!

 

うたをうたうということ

なかにしさんの「うた」への想い。とても興味深い文章をみつけました。

まずことばがあります。そのことばを生んだ背景としての社会があり、文化があり、歴史があります。ことばを紡いだ詩人の全人格がそこに投入されています。作曲家はそのことばに、全人格をかけて対峙します。その結実としての「うた」なのです。うたをうたうということは、それらを豊かにたたえた土壌の上に、今度は演奏家の全人格をかけた根をしっかりおろすということだと思います。単に表面的に発音を整えるとか、ピアノと歌の音量のバランスを調整するとか、そういう個々の要素が正しいとか間違っているとか、そういうことではないのです。うたをうたうということは、もっと総合的な、本質的なものであり、人から人へ大事なものを手渡しするような作業です。

今日もひとつ 2007年4月 より抜粋

とても力強く、歌い手としては使命感と勇気をもらえる文章ですね。

先日、声楽の先輩の演奏会を聴きに行ったのですが(素晴らしい演奏会でした)

その時に感じたことと似ているなと思いました。

「うた」は、詩があって、曲があって、そこに歌い手の人格が乗る。

歌い手にはもちろん技術も必要だけれど、表現の一番の核となるのは、その歌い手の本質的な部分。

歌い手の人間性や、詩や音楽をどんな風に感じたのか、

そういった部分が伝わってくるのが「うた」なんだなあと改めて感じた演奏会でした。

 

なかにしさんの作品をうたっていると、

まさに「ことば」へ全人格をかけて対峙された結果が、この作品なんだなあだと感じます。

詩の世界観、詩に込められたものが音楽や歌のメロディーによってさらに増幅されていて

音楽に感動して気持ちも高ぶるし、うたっていてとても体力がいりますが(笑)

うたうたびに、「いい曲だなあ…」としみじみしていまいます。

 

歌曲集「二番目に言いたいこと」

私が初めて聴いたなかにしさんの作品が、

星野富弘さんの詩による歌曲集「二番目に言いたいこと」でした。

初めてこの曲たちを聴いた時、

詩の世界観・素晴らしさがすっと心に入ってきて、とても感動したし、

現代の詩で、こんなに素晴らしい曲があるんだと衝撃を受けました。

作詞の星野さんの記事でも書きましたが、

私が「ネオクラシカルな日本のうた」を歌うことをライフワークとしているのも、

この歌曲集に出会ったのがきっかけです。

本当に本当に大好きな歌曲集で、いろんなところで大切に歌わせてもらっています。

 

この歌曲集を作曲された際の、なかにしさんの想いが楽譜に載っていたので紹介しますね。

音を書くにあたってめざしたことは、富弘さんの、シンプルで、すっと心に染み入ることばそのままに、シンプルで、自然に言葉が乗り、すっと心に届く音、であった。シンプル、は実はとても難しい。富弘さんが築き上げた世界を壊さず、汚さず・・・今思えば二十代半ばの若さゆえの無謀としか思えないが、このことばをこう歌いたい、という思いがまっすぐに飛んでくるこの曲は、確かにその時の私にしか書けなかったものだ。

カワイ出版 星野富弘の詩による歌曲集 二番目に言いたいこと p.2より抜粋

なかにしさんのおっしゃるとおり、

ことばや、作詞者である星野富弘さんへのリスペクトがとても感じられる作品だと思います。

 

作詞 星野さんの紹介記事はこちら

[blogcard url=”https://www.yurikanagai.com/2020/06/15/%e8%a9%a9%e4%ba%ba%e3%83%bb%e7%94%bb%e5%ae%b6%e3%80%80%e6%98%9f%e9%87%8e%e5%af%8c%e5%bc%98%e3%81%95%e3%82%93/”]

 

おわりに

現代の日本語の詩による、素敵な曲があることに気づかせてくれて

私のライフワークのきっかけを作ってくれた、なかにしさんの作品。

この作品たちに出会えて、本当に良かったなあと思っています。

実は、3月になかにしさんの公開講座があり、ご本人にレッスンをしていただける予定だったのですが

コロナによって中止となってしまったのです…泣

めちゃくちゃ楽しみにしていたので、また次の機会があれば絶対参加する!と心に決めています。

それまでにもっと精進して、もっと良いうたがうたえるようになっていよう…!

なかにしさん、今後もますますご活躍されることをお祈りしています。

 

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永井友梨佳
声楽講師/ボイストレーナー。ソプラノ歌手。
鳥取県米子市出身。京都市立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。

ストアカ プラチナバッジ獲得講師。レッスン受講者からの評価は、平均☆4.97をいただいています(レビュー件数200件以上)
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